secret name ~猫と私~
太陽の光が、遮光カーテンの隙間から差し込んだ。

目覚ましが鳴る前にいつも起きてしまう佳乃は、すでに起きて支度を始めている。
寝不足ではあるが、仕事に支障をきたすほどでは無さそうだ。
濃いめのコーヒーでも飲んで、頭を覚まそうか。

そんなことを考えながら化粧も済んで、スーツも着たし、後は出掛けるだけ。
あまり濃い化粧はしないので、5分ぐらいで終わる。

昨日の夜ヨーグルトだけだったのでさすがに空腹を覚え、冷蔵庫にあったゼリー飲料を飲んだ。
飲もうと思ったコーヒーは、ゼリー飲料で空腹が満たされたため、面倒になってしまったのでやめた。

朝はいつも早めに起きて、出勤前の時間にのんびり書類に目を通すのが日課だ。
だから、リビングのソファーに腰を下ろして、ローテーブルの上のファイルから、書類を手に取った。

会社に行けば、猫が待っているのだろうか。
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