secret name ~猫と私~
まわりは年下の社員ばかり。
正直なところ、自分より稼ぎが多い社員なんて、部長クラスぐらいだろう。
それくらいになれば大抵が結婚している。
不倫なんてリスクを犯すのは、佳乃には無理だ。
更には、今の自分は“嫌な上司”。
こんな女に恋愛感情を抱く異性は、きっといない。
「でもさー・・・仕事、楽しいんだもん。」
3人に同時に溜め息を吐かれた。
しかも、盛大に。
「楽しいじゃなくてね、結婚。したいかしたくないかよ。」
どちらかと言えば、したいような気がする。
だが、今では無い。
押し黙った佳乃にたたみかけるように、美穂が口を開いた。
「今はしたくないとか思ってると、一生出来ないわよ。」
鋭い美穂の言葉に、佳乃は耐え切れずビールを飲み干す。
すかさず、優子が追加を注文してくれた。
「せめて彼氏ぐらい作らないと。プライベートの充実は、良い仕事にも繋がるって!」
ぶすっとした佳乃の肩をたたきながら、香里が苦笑している。
そんなに、良いものだろうか。
2杯目のビールジョッキが目の前に置かれても、心のモヤは晴れなかった。
正直なところ、自分より稼ぎが多い社員なんて、部長クラスぐらいだろう。
それくらいになれば大抵が結婚している。
不倫なんてリスクを犯すのは、佳乃には無理だ。
更には、今の自分は“嫌な上司”。
こんな女に恋愛感情を抱く異性は、きっといない。
「でもさー・・・仕事、楽しいんだもん。」
3人に同時に溜め息を吐かれた。
しかも、盛大に。
「楽しいじゃなくてね、結婚。したいかしたくないかよ。」
どちらかと言えば、したいような気がする。
だが、今では無い。
押し黙った佳乃にたたみかけるように、美穂が口を開いた。
「今はしたくないとか思ってると、一生出来ないわよ。」
鋭い美穂の言葉に、佳乃は耐え切れずビールを飲み干す。
すかさず、優子が追加を注文してくれた。
「せめて彼氏ぐらい作らないと。プライベートの充実は、良い仕事にも繋がるって!」
ぶすっとした佳乃の肩をたたきながら、香里が苦笑している。
そんなに、良いものだろうか。
2杯目のビールジョッキが目の前に置かれても、心のモヤは晴れなかった。