幼なじみと付き合った場合。
「今朝、あたしのウチによく来てくれるよって言ったのは…越野さんを焦らせるためのウソ。

越野さんと仲いいときは、あたしにもよく話しかけてくれたけど…最近は、全然。

伊織くん…あんまり相手にしてくれないよ」




「そうだったんだ…その話を聞いたとき、あたしも違和感あったよ?

伊織のことで、あたしが知らないことなんて…今まであんまりなかったから……」




「早く仲直りして…また前みたいに3人で楽しく話したいなって思ってたのに……。

伊織くんがそんなんじゃ、ムリっぽいねぇ」





残念そうにため息をつく松本さんを見ていると、あたしも落ちこんでくる。












今日……久々に伊織と話せて、




自分の居場所を思いだしたような…なんだか温かい気持ちになった。




伊織に文句言われたり、優しくされたり。




それに一喜一憂して……そして、きっとそれが、いつものあたしらしいあたしで。



それに比べて……



今のあたしは、ずっと、なにか大切なモノが欠けているような、




そんな気がする。



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