幼なじみと付き合った場合。
「すぐ、戻ってくるから」



伊織はそう言い残すと、すぐに部屋を出ていった。









松本さん……大丈夫かな。




詳しくはわからないけど、あたしにも協力できることがあれば、したいな。




部屋には、さっき伊織が見せてくれた雑誌がそのまま開いていて、




パラパラとめくっていくと、




この間朝野くんや松本さんと4人で行ったお店の取材のページがあった。




そういえば…




ほんの数日前のことなんだよね。




あのとき松本さんは、あたしに協力するって言ってて……。




だけど実は伊織には、彼氏のフリしてなんてことを頼んでたんだ……。




伊織のことは信じられるけど……




友達のことは、わかんないもんだね……。




あたしはボケーっとしながら、




しばらく、そのページをただ……眺めていた。




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