☆咲川さんの恋愛事情☆





─そして、自己紹介は淡々と進んでいった。








彼、越谷くんはというと、眠りそうになりながらも必死に起きていた。




なんでも、あたしがせっかく起こしてくれたから…らしい。




…別に、起こそうとしたわけじゃないんだけどね。











「……ねぇ。君」


「へっ!?あああああたしっ!?」


「…いや、君しかいないし」


「そそそっそうですね!」




突然、彼が話しかけてきた。





今は、HRが終わって、放課後。


…なんだけど、あたしは席に座ったまんま。



詩織と一緒に帰ろうと思ったんだけど…。




あの、かわいくて明るい詩織。


もう、取り巻きができちゃってる。



だから、落ち着くまで待ってたの。



ほんとは、落ち着かないからさっさと帰りたいし、廊下で待ってればよかったんだけど…。






ぶっちゃけ、気になってた。










彼のこと、ね。




< 17 / 66 >

この作品をシェア

pagetop