その温もりを。
溶けゆく出会い

わたしと空が出会ったのは

中学2年の7月。


「琴ちゃんっ明日転校生来るんだって」

「あー、山センが言ってたよ。」


蒸し暑い教室。

そんな中、下じきで仰いでいるわたし・木下 琴名に話しかけてきたのは友達の嶋田 深帆と足立 星佳。

深帆は黒髪ショートにサッパリとした性格。

星佳は栗色のゆるふわロングに少しおっとりとした性格。

「ふーん…そうなんだぁ」

「琴。アンタきょーみないでしょ」

まぁそうだけど。

それよりこの暑さどうなってんのよ!


例年以上に暑いだのなんだの、気象情報で言ってた。

「んー…じゃあ、女?男?」

「じゃあって…」

深帆はわたしに呆れた様子を見せる。

「男の子って山吹先生言ってたよ。」

深帆の代わりに星佳が答える。

「ふーん…」


暑い………

暑すぎるっ!!

どうなってんのよ、空は!!


そんな感じで空に怒りをいだいてた。
< 1 / 115 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop