不細工なあたし

「早ー紀ーーぃ」

ピンポンとチャイムを押すと同時に、あたしは早紀の家のドアを勝手に開けた。


「ミコ!?…チャイムと同時に入ってこられると音鳴る意味無いんですけど」

「早紀だっていつもそうじゃん。……早紀今何してた?暇?」


靴を脱いで勝手に部屋に上がる。

早紀はそれを止めることもなくリビングに招き入れてくれた。


「何って、暇だからDVDみてたけど」

「ちょっと相談があります、師匠」


早紀は思いっきり怪訝な顔をしてあたしを見た。


「……何よ師匠て。ま、いいや。座って。何か飲む?」

「ココア」


ピッ、とテレビのスイッチを消して、早紀は台所へ向かった。

あたしの答えに「あんたココア好きね」と笑う。


たぶん、あたしが部屋に来るたびココアを要求するから早紀はココアを常備してくれてるんだと思う。



あたしはふわふわの絨毯に腰を下ろした。

ピンクと白を基調とした部屋は、あたしの部屋と同じ造りとは思えないほど可愛らしい。



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