片恋い想い。

勇気






あれから幾日が過ぎた




布団から出たくなくなる季節がそこまでやってきてる




今日から冬服だ♪




やっぱり冬服が可愛い




「梨菜ー急げー!」




「今、行くー!」




階段の下から聞こえてくる篤也の声




これにも慣れたもんだ




最初は嫌だって言ってたんだけど、一向に折れない篤也に私が負けて一緒に学校に行くようになった




「梨菜、朝ご飯は?」




「食べる!」




「あ!ちゃんと座って食べなさい!」




お母さんの話を聞かずに食パンを口に加え家を出る




なんてベタなんだ




「おせーよ」




「だったら先に行けばいいでしょ」




「人の親切はありがたく頂戴するもんだろうがっ」




「ありがとうございます~」




「素直じゃねーよな」




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