初恋は涙の味
稔side*

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ーー



「あー、私ったら…せめて地図くらい持ってくるんだったぁ…」

私は自分に呆れていた。
方向音痴って事自体忘れるのも変な話なんだけどね…。


何気無く、私は辺りを見渡す。


「うあ…」

やっぱりここ怖いから…
廃墟とかさ…本当にオバケ出てもおかしくないよね…

で、でも…

「出ないよね!」

プラスに考えるために私そう叫んだ。

その時ーー

ガサッ…

どこからか物音が聞こえた。

「ひぁ?!」

も、もしかしてオバケ?!
そうなの?!

ガサッ、ガサッ…

どんどん足音は近づいてくる。


私は怖くなり、目をつむった。

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