~君という光~
「俺をずっとそばにいさせてくれるよな?」

あたしを抱いたまま透真が言う。

でも、あたしは何の言葉も出てこなかった。
なんていったらいいのかわからなかった。

「返事なし、かぁ~。
 んじゃー、良いよな。」

返事をしないと良くなってしまうのか。


あたしはゆっくりうなずいた。

その時に一粒の雫があたしの頬を伝ったことを透真はしらない。

「おぉー、いいんだなっ。ありがと。」

そう、嬉しそうに言ってあたしの頭をくしゃくしゃと撫でた。

すると、

「ギィィ」

突然ドアが閉まった。
誰もいなかったはずなのに。
ドアは閉まっていたはずなのに。

誰かが盗み見してた…?

いったい誰が…。

透真とあたしはしばらくドアを見つめていた。
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