タイトルなしの物語


「ほら…」


太陽は私の腕を引いて膝に座らせた。


太陽の腕は私のお腹に回されていて、立つことができない。


「た…太陽?」


「ん?」


「数学の勉強は?」


「するよ?」


「こ…この状態で?」


「嫌?」


「…」


嫌とかそういう問題じゃなくて…。


緊張するし…落ち着かないし…。


どうしたら良いのか分からないよ…。


「お…降ろしては…」


「あげない。離さない」





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