猫が好き!


 見上げるシンヤの表情は黒シンヤじゃない。
 これは計算ではなく、シンヤの本音だと悟る。

 シンヤが少し首を傾げて尋ねた。


「真純は? まだオレの事怖い? 信じられない?」


 真純は黙って首を振る。
 シンヤの両手が真純の頬を包み、思い切り上向かされて口づけられた。

 少しして唇を離すと、シンヤは真純を軽々と抱き上げた。
 そしてそのままベッドへ横たえ、覆い被さるようにして再び口づける。

 外はまだ燦々と日が降り注いでいる。
 瑞希も会社のみんなも、仕事をしているのに。

 そんな事を考えながらも、真純は抵抗するでもなく、黙ってシンヤに身を委ねた。

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