海辺で恋するシンデレラ

暫くすると、ゴボッと呑み込んだ海水を吐きだし

呼吸を始めた。


良かった――――


ホッと胸を撫で下ろした時、薄く彼女が目を開けた。


「おい、大丈夫か?」


声を掛けるが、瞳が少し揺れるくらいで反応はない。

それでも、救急車が来るまで声を掛ける事を止めなかった。


「もうすぐ、救急車が来るからなっ。しっかりしろ。」


でも、彼女は再び意識を失った。


心臓は動いているし、脈拍もさっきよりしっかりしている。

早く、早く来てくれよ、救急車。



あの時ほど、神様に祈った事はないかもしれない。



少しして救急車が到着すると、救急隊に一通りの説明を終え

一緒に乗り込み病院へ行った。


ただ、俺は彼女のご両親や友人を知ってる訳じゃないし

彼女の携帯電話は、海水に浸かって復活は不可能な状態だった。


でも、彼女の事が心配だった俺は

目が覚めたら連絡くれるように、俺の連絡先を病院に伝えてその日は帰った。

< 13 / 218 >

この作品をシェア

pagetop