ころもがえ
結婚して幾度か目の時。
晩秋から初頭の時期になると、
夏の暑さや慌しさもひと段落つき
冬に入る前にみな、衣替えを始める。

うちも毎年のごとく、
少し遅めの衣替えをしている。

妻も俺も仕事をしているため、
いつも周りより少し遅れてしまう。

年2回しか行わない行事のため、
何をどこにしまったのやら覚えてない。

こうなってしまうと、
押入れの中を引っ掻き回して
なんとか冬服を見つけ出す。

「衣」というのは不思議なもので、
久々に見る冬服に去年の自分を
思い出してしまう。

そんな中・・・
妻がたまたま開けた箱の中に、
去年の着ていた冬服ではなく
数年前の服を見つけた。


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