アンデロス星人
アンデロス星人
 登校時間の中学の門の前は生徒たちがたくさんいた。当たり前の光景である。

 美加と片平は仲良く歩いていた。後から森山が必死に走っていた。

「ちょっと待って!」

 と、森山は言うと、美加が立ち止まり、片平まで足を止めた。

「おう!」

 と、片平は言うが森山は美加を見ていた。

「佐伯さん」

 と、森山は緊張して言った。

「ん?」

 と、美加も少し緊張がうつった。

「こんなところで、なんなんだけど、実は……」

「何だよ。もしかして好きだって言うんじゃないだろうな」

 と、片平はにやけて言った。

「そうだよ」

 と、森山は平然と言った。

「ふざけたやろうだ。何もとりえのない者がでしゃばって」

「そんなの関係ないだろ!」

「佐伯さんは、お前なんか相手にしないよ!」
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