史上最悪最低男
あのころの愚かな僕は。
僕には、1つのトラウマがある。
それは………母親の存在。
僕には、父さんと母さんと妹の晴香がいた。
幸せな家庭だった。
休みの日は、必ずといっていいほど父さんの車でドライブに行った。
本当に絵にかいたような家族。
そんな家庭は僕が9歳のときに壊れた。
『もう、嫌なのよっ!!毎日毎日
アンタ等の世話して、ごはんつくってっ!!
わたしの安らぎはどこにあるって言うのよっっ!?』
ある日を境に母さんは、ヒステリックに泣き叫ぶようになった。
晴香には手をあげることもあった。
父さんがいくら、母さんを止めてもダメだった。
『ごめんな…。
優子は……疲れてしまったみたいだ。
お前たちのことは父さんが守るから。
育てていくから。……ごめんな。』