正の数【せいのかず】
母さんにきっぱり言われ
「やっぱそうだよなー!」としか
俺は言えなかった
そういえば、クロいノートはカラオケ店においてきてしまっていた

すると、母さんのいった言葉に
俺は耳を疑った
「でも、そういえば
もう潰れちゃったカラオケ店なら
今廃虚になってあるけどね」って
お皿を洗いながら言った


「それって…」
「ほら、あそこよ、カラオケDONDON!」
血が抜けるかと思った
だって俺等は今日カラオケDONDONに集まって
雅也が引きずられて行くのをみたから

「昔は歌えたのに、今は歌えないものね〜」
母さんは可哀想にと言って
頬に手をあてため息をつく

「東京とか行ってきなよ!」
「はぁ!?そんな金ねーよ!」
そういって俺は自分の部屋に行く
「明日、ノート取りに行かなきゃな…」
そう言って目を閉じて
俺は寝てしまった




ぺちゃ…ぺちゃ…
ズッ…ズッ…ズッ…


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