正の数【せいのかず】
どう見ても、小学三年生くらいの少女だった
「なぁ…」そう言って窓を指差すと

「みーつけた」
「うぁあああ!」
あの少女が窓に張り付いていたのだ

ここは三階の一番端の教室
どう考えてものぼれない

「かーみやぁあああ!」
「おおおお、女の子が!」

先生に怒鳴られて俺が
もう一度窓を指すと
少女は居なくなっていた
その代わりなのか
クロいノートが一冊
窓の淵に置かれていた


これが、悪夢のはじまり




< 4 / 93 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop