龍太郎一味のご無体な学園生活
「雄々々々々々々々々々っっっっ!」

吼えた!

龍太郎は声を限りに吼えた。

その声は空気を振動させ、大気を震わせ、天神学園の校舎をも揺らし、窓ガラスが次々と割れて砕け散った。

声こそ龍太郎のもの。

しかしその『力』は龍太郎自身のものではない。

まさしく臥龍の咆哮。

聞いた者が震え、竦み上がり、一切の自由を奪われるという龍の雄叫び!

<馬鹿な…レッド…っ?>

クロラが言う。

(く…体が動かない…時間魔法が…発動できない…!)

それは時こそ止めてはいないものの、レッドの時間魔法と同じ効果。

動けない以上、龍太郎に生殺与奪を奪われたも同然だった。

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