龍太郎一味のご無体な学園生活
聖なる衣降臨事件

それは突然舞い降りたというか紛れていた

午前5時。

「うぅ~っ、寒くなってきたな」

空手着一枚に黒帯を締めて、龍太郎は入念な柔軟体操を行う。

今日も今日とて腹出し爆睡部(中国拳法部)の朝練。

これだけ一生懸命頑張って部活をしているのに、いまだに部の予算が出ず、部室ももらえないのだから、生徒会はきっと龍太郎達に恨みでもあるに違いない。

そこんとこどうなの、月様。

それはともかく。

「お」

屈伸をしていた龍太郎は、近づいてくる小柄な空手着姿の少年に気付く。

同級生の橘 拓斗だ。

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