龍太郎一味のご無体な学園生活
襲い掛かる魑魅魍魎。

三流の人外ゆえに強さこそ大した事はないが、彼らは憑依し、人間の肉体を乗っ取る事が出来る。

ただの人間である龍太郎には危険な相手でもある。

「ならこいつらは俺達の相手だな」

愛剣を二刀に分割し、フェイレイは華麗な剣捌きを見せる。

まるで両翼を羽ばたかせて低空飛行する鷹のよう。

二刀を携えた鷹が駆け抜けた後には、斬撃を受けた人外達が次々と倒れていく。

「本当ならこんな雑魚どもに使う能力じゃねぇんだけどな…クロラ、ちょっとだけだぜ?」

<ケチな事言ってんじゃないよ、派手にいきな>

レッドとクロラが言葉を交わす。

次の瞬間。

「!!?」

敵を前にして瞬きなどしない。

していない筈なのに、いつの間にか人外達は、レッドの剣によって斬撃を刻み込まれていた。

馬鹿な、いつの間に?

「見える訳ねぇだろ」

倒れていく人外達を肩越しに見ながら、レッドは薄く笑う。

「魔女直伝の時魔法…時間を止めて斬りつけたんだからな」

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