【完結】キスからはじまる恋。
Kiss8〜仲直りの印〜






「……大夢、ちょっと、いいかな?」


「……彩音?」





突然現れた私を見て、大夢は驚いたようにわたしを見た。
いつまでも逃げていてはダメだと、そう思い、話す決意をした。





「ごめんなさい。急に」


「……どうした?」


「あのね、話しておきたいことがあるの」


「……話しておきたいこと?」


「うん。ちゃんと、話したい」


「……わかった」




大夢もきっと、気まずいことはわかっていたのかもしれない。
それでもちゃんと、向き合っていきたい。 





わたしたちは屋上で、話をすることにした。
先に口を開いたのは、わたしからだった。





「大夢、あのね。大夢の気持ちが、知りたい」


「……オレの気持ち?」


「うん。そう」




< 97 / 129 >

この作品をシェア

pagetop