キープアウト!
「すっげー、嬉しいよ!」

佐伯があたしを抱きしめてくる。

「待って。佐伯がどうして女の子とご飯食べに来たか聞いてない」

あたしは体を離した。

「あぁ。同期のメンバーの奴の一人が、女の子に話したらついてきたんだよ」

佐伯が続けた。

「オレ女の子いるなら早く帰るつもりだったから」

「本当に?」

「本当だよ。樹里こそ本当なの?」

「えっ?」

「オレが好きって」
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