六角関係

聖亜side

聖亜side



オレはあの木を見上げながら、薄紫のマフラーを編んでいた。

なかなか進まないけれど、クリスマスまでには何とかなるだろう。


「けっこう進んでるみたいね。」


急に後ろから声をかけられて、振り返る。



「何だ…竹内か。」



おどろいた。




竹内はオレが編んでいるマフラーを手にとってそれをじっと見ている。


「でもまだまだね。編み間違えがたくさんある。」


「悪かったね」



オレは初めてなんだよ。



そんなに上手に編めるわけないじゃないか。



最初から上手に出来る奴がいたらそいつは、神か、もしくは悪魔だ。



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