ヴァルキュリア イン キッチンⅡeternal
第二十章 沈む意識
 喫茶店から出るとせっかくホットコーヒーで身体の芯まで温まったというのに、一気に冷気が体温を下げる。


「さむ……」



 襟首に巻きつけたマフラーをぎゅっと掴んで首周りの隙間を詰める。


 空を見えると、先程まで真っ青な青空が広がっていたというのに、今はどんよりとした分厚い雲に覆われていた。


 今にも雪が降りそうな程寒さが身にしみる。


 アルバンホテルを目の前に道なりに歩いている時だった。
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