年下の彼氏
俺って心が狭いかな?
でも、不安なんだ。
ずっと愛奈と付き合っていきたい。

愛奈が高校に入ったら俺は中3で、学校も離れる事になる。


「おーい!久保!ボールいったぞ!」

「え、あぁスイマセン!」


そうだ今は部活中。
すっかり放課後になっていたのだ。
顧問の先生に怒られながらも飛んで行ったサッカーボールを追いかけて行く。
愛奈と帰りたかったけど部活があるから無理だった。

そして今度、試合があるから皆は特に気合が入っている。
いつもより激しい怒鳴り声をあげる顧問とコーチの先生達。
それに耐えながらもボールを追っていく俺達。

いつも部活が終わった後はフラフラで倒れそうになる。
それほどまでサッカー部の練習メニューはハードなのだ。

それなのに最後には必ずグラウンド整備をしなくてはいけない。
2年の俺はボールを片付けるだけだけどな。
グラウンドの整備は1年がする。


「じゃあー、ガンバレ1年!」

『はい!中村先輩も彼女と頑張ってくださ~い!』


俺と愛奈は後輩からも冷やかしを受けるほどの公認カップルなのだ。


「空ー!帰るぞ!」

「あ、はーい!」


俺を呼んだのは同じ部の3年の先輩だ。
確か愛奈と同じクラスだって言っていた。

修司先輩といって優しい先輩。
部活が終わって愛奈と帰れない日は、こうして修司先輩と帰っている。


「彼女と帰れなくて残念だなー。」


ペットボトルのスポーツ飲料を飲みながら明るく言う修司先輩。


「そうなんすよー。部活が、ありすぎですよ。」

「ホントに空って岸本大好きだな。」


ハハッと大きな笑い声をあげながら、どんどん足を進めて行く修司先輩。


「当たり前ですよ!めっちゃ好きです!」


必死になって言うと、これまた修司先輩は大爆笑。


「お前、最高だわ。」


腹を抑えながら笑う修司先輩を俺は呆れ顔で見ていた。

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