Fragile~思い出に変わるまで〜
「えっ!そこ聞いちゃいます?
全体的に自分の好みなんですよねぇ

小さくて細くて童顔で、髪の毛も肩くらいの長さをフワフワにしてるから、可愛いのに清楚な女らしさがあるというか……

それに控えめなんだけど、包み込んでくれそうな暖かさがあるみたいな……?」


目をつぶりながら、一度だけ会ったときのシーンを思い出すかのように、スラスラとさとみの魅力を語る桜井に圧倒されながら、苦笑した。


「もっと聞きたいですか?
俺、語っちゃいますけど」


「いや……もういい

充分だよ、ありがとう」


こんなに妻を褒められれば、正直悪い気はしない。


今度うちにでも呼んで、さとみの手料理でもごちそうしてやろう。


横でまだなんか言いながらおちゃらけてる桜井を眺めながら、そんなことを思った。

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