Fragile~思い出に変わるまで〜
「そっか、最近疲れてるのに眠れないって言って、夜はお酒飲んだりしてたからかなぁ?

シャツとかも私、最近アイロンさぼってたからかも……」


ペロッと舌を出してうまくごまかそうとしたけれど、微妙に顔がひきつる。


「あぁ、そうなんですね?
じゃあ良かった

俺……実は、もしかしたらこないだのことが原因で、奥さん出て行ったりしちゃったのかなって心配してたんですよ」


ドキッとした。


少なからずあれも要因の一つではある。


桜井くんの言葉を聞きながら、何とかしなくちゃって思いが強くなっていく。


そんな風にしたくて私は健と別れたわけじゃない……


今の健の状況を教えてくれた桜井くんに出会えたことは、ラッキーだった。


知らないままだったら後悔していただろう。


まだ心配そうに見つめる桜井くんに、私はありがとうと微笑んだ。


何かあったら電話するからと冗談めかして言ったあと、そのまま別れてそれぞれの場所へと帰っていった。

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