Fragile~思い出に変わるまで〜
それにしても、自分のためでも藤森のためでもなく、ひなのために再婚することをきちんと考えるなんて……


そんな自分に苦笑する。


でも『だから』なのかもしれない。


自分のために幸せになるのではなく、ひなのためだと思えばさとみへの後ろめたさも薄れる気がした。


相変わらずの自分の情けなさに呆れながら、入れたばかりのコーヒーを一口飲む。


それでもこの生活が自分に与えてくれる安心感や家族を守るためにがんばろうと思える充実感は、さとみがいない今、手放したくないものになっていた。


だとしたらなおさら決断しなくてはならない。


今夜はちょうどひなもいない。


いい機会だから、きちんと二人で話し合おう。


俺はそう覚悟を決めて、コーヒーをゆっくりと飲み干した。


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