Fragile~思い出に変わるまで〜
苛々しながらそう聞いてみるが、桜井もさとみと同様、なぜかその点についてははぐらかしてくる。


「まあいいじゃないっすか?

それより久々にさとみさんに会って、いろいろ話出来ました?」


俺はますます苛立ちを隠せずに、なげやりな態度で答えた。


「つーか、さとみ……結婚してたんじゃないか

子供までいるなんて驚いたよ……

お前、知ってたんだろ?
ならなんで会わせたりしたんだよ」


自分が子供じみたことを言っているのはわかってる。


ただの八つ当たりだ。


だけど言わずにはいられない。


「会ったって、意味なかったじゃねーか」


言ってしまってからハッとした。


桜井が急に声のトーンを落としたから……


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