love song
第五章
スタジオに缶詰になってから三日目、ちょうど休憩で仮眠をとっていたところに携帯が鳴った。半分寝ぼけていた私は誰からの電話なのかも確認せずに出た。
『芹名ちゃん!?雅人が危篤状態なの!』
おばさんは酷く動揺していて泣いていた。私も携帯を持ちながら固まってしまって…
「おい、休憩は終了、ておい何泣いてんだ」
「宮田、さん…危篤ってなんだっけ…」
「は?何をいきなり」
「宮田さん、ごめんなさい、見逃して!」
私は携帯と財布だけ持って走った。走って走ってタクシーを拾い急いで病院に向かった。
病院に着くなりお釣りを貰わず兎に角雅人のとこへと急いだ。
病室に辿り着くと雅人の病室には慌ただしく看護士がバタバタと出入りしていた。その様子が雅人の状態を物語っていた。
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