ブラック王子に狙われて②
Xiii 油断すると痛い目をみる

・マイナスな塵を貯めるのは危険



12月24日、絢と迎える3度目のクリスマス・イヴ。

修了式ということもあって、

誰しもちょっと気持ち的にハイになり易いんだけど。

俺の隣りを歩く、コイツはそれとは違い、

何だかさっきから眉間にしわを寄せてる。


というのも、選考試験に合格した絢と俺を両家の両親が気遣い、

冬休み中に両家で旅行に行こうという話になったんだけど。

結納も済ませてるし、卒業後の進路も決まってるから

当然、ハッピーな感じでルンルンするかと思っていたら。


「けっ……ぃ(くん)、お口チャックしててっ!!」


俺の家で、スマホを立ち上げ

ニ十分前からずっとこの調子。

ユウにメール入れたら、

13時半から、芸能事務所の『Rainbow Bridge』から

クリスマスプレゼントで生歌配信があるらしくて。

その事務所の今一番の売りである『SëI』が歌うだろうと、スタンバイ中。

何でも、歌うアーティストはシークレットになっていて。

ワクワクするけど、『SëI』でありますように……的にずっと拝んでる。

俺の目の前で。

まぁ、俺を呼び捨てにするのを頑張ってくれてるから、100万歩譲ってやるけど。

< 245 / 288 >

この作品をシェア

pagetop