溺愛ごっこ
「そんな…」

言葉で続ける代わりに、理人の頬に手を置いた。

「亜美…?」

そっと、理人の唇に触れるだけのキスをした。

「かっこ悪くなんかないよ」

理人を抱きしめた。

「理人は、理人なんだから。

無理してかっこつけなくてもいいよ」

答える代わりに、理人の両手が背中に回った。

「ところで…亜美ちゃん」

「何?」

「場所、わかっているからやってるんだよね?」
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