Hurly-Burly3 【完】

伊織君明らかに嫌だなって感じにあたしを見て、

大きな大きなため息を吐く。

「な、何さその態度は!!」

伊織君、さっきは一緒に逃げてくれた仲じゃないか!

「鈍くて鈍くて勘の悪いお嬢ちゃん」

「それは嫌味か!?」

け、けしからんぞ!

「さすがの俺もドキッとしちゃったの返して

貰いたいじゃねぇの」

「伊織君、冗談も休み休み言えって言葉を・・・」

「お前がな。」

伊織君の瞳が恐ろしい。

ゾワリと寒気がしたのは気のせいだ。

そろそろ、冬眠支度をせねば冬は乗り越えられないわ。

「完全に現実から逃げたな。」

ユウヤが苦笑いをする。

「ヒヨリン、伊織に何かされたんだな!?」

「何言ってのナルちゃん。俺が襲われそうだったつうの。」

「どこが!?伊織君の色気で気絶しそうだったのは

あたしだぞ!精神的な慰謝料払え魔導師!!」

もうこっちはどれだけ心臓止まるかと思ったことか

ちっとも知りもしないで何なの!?

大体、伊織君だけじゃないよ。

ナル君もちぃ君も何だかんだで一番あたしを

オロオロさせる天才だよ君たちは!!

「それで今度こそ『ブラックペッパー警部の

ニューヨーク殺人事件』を買いに書店へ行くんだ。」

みんなと一緒に居ると心臓がいくつあっても足りない

気がするからあたしの死因は心不全か何かハートの

トラブルな気がします。

「何だよ~そのタイトル。慰謝料じゃなく買ってやるよ。」

「いや、慰謝料として買うんだ!」

それから、伊織君と口論が続いた。

――――――・・・・

「話がすっかり変わってないか?」

「ヒヨリン、いろんな本読むんだな。」

「日和ちゃん、結局肝心なところ聞けてないよね。」

「・・・ひよこ、危ない。」

その直後、ビシャーっとテーブルに置いてあった

ちぃ君のオレンジジュースを零して馨君に叱られた。

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