赤い月 参
え? は? ドコに?

「え?
騙されたのって、俺だけ?」


スーツも髪も乱れまくった元・ミスターパフェクトが、不思議そうに言った。


「妾は鬼神。
あの程度でくたばる訳がなかろう。」


うさぎはさも当然と胸を張る。


「「それ以前に、あの『きゃー』はナイ。」」


土の上に寝転がった景時と、同じく土の上に座り込んだ薫が力なく口を揃えた。

薫の結界の中のことは、全て見えていた。

うさぎが口を尖らせて睨んでくるが、ごめん、女優の才能は皆無だと思う。

夜明けにはまだ早いが、長い一日がやっと終わった。

でもって、疲れた…

荒れ狂う鬼気と龍気と『闇』を閉じ込め続けた薫は立ち上がれないし、地を鎮めた景時に至っては起き上がることすらできない。

< 201 / 223 >

この作品をシェア

pagetop