生徒会長の裏の顔


「普通に取るか、言えばいいじゃないですか!」


会長はしれっとした顔で私を見下ろす。


「それだとつまんないだろ」


「つまるとかつまらないとか、そういう問題じゃありません!」


「わかった。わかった。
ちょっと落ち着け」


誰のせいだ!


「もういいです。さよなら」


「悪い。怒るなよ」


「怒ってません」


私は生徒会を出て扉を閉めた。


思わずため息。


「びっくりしたー…」


好きな人がいるなら、こんなことするな!


熱い頬っぺたを手で冷やしながら、私は家に帰った。


< 64 / 115 >

この作品をシェア

pagetop