揺れる水面 映る月影は何処から
今はそんなことを気にしてる場合ではないのだが…。
それはその場にいた誰もが感じたことだった。
そんな疑問符を浮かべる彼を無視し、夏樹は妃絽の足の具合を見た。
「何でクナイが!?」
「説明は後にして…。今は早く屯所に…、うっ」
妃絽は太股に走る激痛に呻いた。
妃絽の額に脂汗が浮かび、顔面蒼白になっている。
ヤバイと感じた藤堂は夏樹に妃絽を背負わせた。
出来れば、もっと早く事態の重大さに気付いてほしかったものだ。