揺れる水面 映る月影は何処から
――カタリ。
土方は書物を書き終え、筆を置いた。
「そろそろあいつが帰って来る頃か…」
腕を上に突き上げ、背伸びをした。
今まで座っていたせいか、身体中の至る所が痛む。
「副長はん、俺や」
「山崎か。おう、入れ」
障子越しに聞こえた山崎の声に土方が答えると、彼は部屋に足を踏み入れた。
中に入って来た山崎はいつもと雰囲気が違っていた。
真剣な面持ちの中に哀しみに入り混じっている。