揺れる水面 映る月影は何処から
「まずい!ひとまず、あんたは何処かに隠れ――、って、いない…」
しかし、いつの間にか影時は姿を消していた。
「妃絽?」
ドア越しに繭の声がする。
妃絽は影時を姿が消えたことに驚きながらも、ドアを開けた。
「ごめん、繭。何?」
「ご両親と櫂人君が来たよ。応接室に来るようにって」
「うん。着替えてから行く」
「分かった」
繭は頷くと、階段を降りて行った。
部屋のドアを閉めた妃絽はクローゼットを開け、服を取り出す。
それに着替えると、両親と櫂人が待つ一階の応接室に向かった。