ブラックコーヒー

□新しい関係

あっという間に時は過ぎ、バレンタインデー当日になった。

女子は本命チョコよりも友チョコに忙しい。



「美ー由里。はい、友チョコ。」

「わ、ありがと杏! はい、これ私から♪」

「さーんきゅ。」



その日は1日中学校に甘い甘いチョコの匂いが立ち込めていた。



「美由里、あたしこれから彼氏のとこ行くからさ、先帰っといてよ。」

「らじゃっ。またね♪」



杏に別れを告げて、大量のチョコを抱えて教室を後にした。



「美由里ちゃんモテモテじゃね!?」

「あははっ、男のアンタよりもらってるわ!」



最近、よく男子と話すようになった。
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