ブラックコーヒー

□同じくらい大好きな子

3月になった。

雪はしっかりと積もっているけれど、寒さも少し和らいだ頃。



「……美由里ちゃんさ、斗真さんと上手くいってないでしょ。」

「へ…!?」



休み時間、内村くんにそう言われた。



「なんかねー、沈んだ感じの顔してる。」

「えー?」

「…別れの危機?」



と楽しそうに言う内村くん。

実は、図星だったりする。
別れの危機ってほどじゃないけど…。



「…なんか最近よそよそしいっていうか。」

「浮気じゃね?」

「っ…!!」



気にしてたのに!



「ち、違うもん!」
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