ブラックコーヒー

□求められた喜び

「ぁっ…っう……。」



ギュッとシーツを握り締めると、その私の手の上に斗真さんの手が重なった。



「美由里…。」

「斗真、さ…っ。」



私の頬を涙が伝う。

それを見て斗真さんは目を細めて優しく微笑む。


この関係が始まって早1ヶ月。

12月中旬。
すでに雪がちらつくようになっていた。


行為が終わると、斗真さんはすぐにシャワーを浴びに行く。

私はといえばシーツにくるまって丸くなる。



「…1ヶ月か…。」



もう、そんなになるんだ。
時が流れるのは早いなぁ…。
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