秘密だよ?~ピアノとバスケそして君~
§3 不調

僕の変化

金曜日にカミングアウトして(言わされた感この上ないけど)

以来、

ぼくたちは公認の仲になった。

コンクール以来、顔と名前が学校中に知られた上、

『実はあいつらは付き合っていた。』


そんな話題は月曜の朝には、学校中に駆け巡った。


ただ、それは、あと少しで、千葉が転校する悲恋として、

周り中から、哀れむような目で見られ、


「頑張ってね。」


などと知らない人からも声をかけられた。


今回転校するのは、

千葉だけじゃなくて、


学校全体にすると10人ぐらいが一斉に転校するらしい。


ひとつの工場がなくなるのだから、


そこに勤める従業員の子供が他にいても当然だ。


2年からも3名転校が決まっている。




「俺、安土千葉と同じ学校に転校するんだ。」


1組の羽鳥が声をかけてきた。


「あ、羽鳥。一年時同じクラスだったよな。確か…」


覚えてる、一年の時、千葉に告って振られた男だ。

あの時

ザマーミロと内心思っていたんだから、忘れるはずはない。











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