秘密だよ?~ピアノとバスケそして君~
「サンキュ。

 向こういっても、頑張れよな。

 あのさ、千葉が困ってたら、助けてやってくれよ。」


「はぁ?彼氏気取りかよ。

 当たり前だろ?

 お前に言われなくてもそうするつもりだよ。」


じろりと睨みながら俺を挑発する。


「離れても、別れるつもりはないから。」


「は、俺の挑戦受けて立つってことか?」


そう言うと、にっと笑った。


「当たり前だ。けど…そばにいてはやれないから…」




僕だって諦めるつもりはない。


受けて立つ。


それでも、行った先の学校で、

千葉が一人ぼっちになるんじゃないと知って、

少しほっとした。

千葉のことを気にかけてくれるやつがいるのは、悔しいけどいいことなんだ。



!!


ピリッと下腹に違和感を覚えた。


なんだ?

「何?どうかしたのか?」

「いや、ちょっと、腹がつったみたいだ。」

「なんだそれ?変な奴。」

「はは」

その時は、それで済んだんだ。


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