お姫様の作り方
* * *
陸くんの失恋の日から3日。
「あの、よければ俺と…付き合ってくれないかな。」
帰ろうとした矢先に呼びとめられて…というところで、どこか気付いてた。
だって私と全く同じパターンだったから。
ただ、驚いたのは自分が想像していた通りに事が進んだことに、だ。
「ど…どうして私…。」
「入江さんのこと…入学した時から結構気になってて…。
それで最近1個上の先輩と仲良くしてて焦って…。」
頬を赤く染めて、しどろもどろになりながら答える目の前の〝彼〟。
そしてそんな彼に重なる〝自分〟。
…きっと私も樹先輩の前ではこんな風につっかえつっかえ喋っていた。
「…好きなんだ、入江さんのことが。」
真っすぐな、本当に真っすぐな視線。
…私も、こんな目で樹先輩を見つめていたのだろうか?
だとしたら、…樹先輩も断りにくかったわけだ。
妙に冷静な頭がさも当たり前のように〝断る〟ことを選択している。
それなのに、声になってくれない。〝傷付ける〟ということをあえて選択しようとしていると自覚すればするほど、声が詰まる。
「…陸、くん。」
「え…?」
「あっ…えっと…な、何でもないです。」
ポロリと出たのは…今、咄嗟に会いたいと思ってしまった人の名前。
何でここで樹先輩じゃなくて陸くんが浮かぶのか…それは自分にも分からない。
陸くんの失恋の日から3日。
「あの、よければ俺と…付き合ってくれないかな。」
帰ろうとした矢先に呼びとめられて…というところで、どこか気付いてた。
だって私と全く同じパターンだったから。
ただ、驚いたのは自分が想像していた通りに事が進んだことに、だ。
「ど…どうして私…。」
「入江さんのこと…入学した時から結構気になってて…。
それで最近1個上の先輩と仲良くしてて焦って…。」
頬を赤く染めて、しどろもどろになりながら答える目の前の〝彼〟。
そしてそんな彼に重なる〝自分〟。
…きっと私も樹先輩の前ではこんな風につっかえつっかえ喋っていた。
「…好きなんだ、入江さんのことが。」
真っすぐな、本当に真っすぐな視線。
…私も、こんな目で樹先輩を見つめていたのだろうか?
だとしたら、…樹先輩も断りにくかったわけだ。
妙に冷静な頭がさも当たり前のように〝断る〟ことを選択している。
それなのに、声になってくれない。〝傷付ける〟ということをあえて選択しようとしていると自覚すればするほど、声が詰まる。
「…陸、くん。」
「え…?」
「あっ…えっと…な、何でもないです。」
ポロリと出たのは…今、咄嗟に会いたいと思ってしまった人の名前。
何でここで樹先輩じゃなくて陸くんが浮かぶのか…それは自分にも分からない。