自己チューなアラサー転勤族主婦の妊娠日記
あとがき


 退院後、蓮はすくすくと成長し、1ヶ月健診時には身長が約10cm伸びて、「大きくなったね~」と小児科の先生を驚かせた。


 大阪での4ヶ月健診では、保健師さんが「低出生体重児だったのに、保育器にも入らず、低血糖も黄疸もパスしたのね」とこれまた驚いていた。



 現在、蓮は5ヶ月。

 目に入る全てのモノを「なめなめ」しながら、日々「はいはい」の練習に勤しんでいる。





 私は、といえば


 母親としての自覚も芽生え、強くたくましく、育児をこなしている。








 ……わけも、なく



 相変わらず、様々な壁にぶつかっては、泣きわめいている。






 大阪で育児をしていて実感するのは、転勤族に対する子育ての支援が手薄い、ということだ。


 4ヶ月健診で仲良くなったママ友さんたちは、県内や近畿近郊に実家があり、ちょくちょく里帰りをしたり、気晴らしに数時間赤ちゃんを預けて、自分の時間を作っている。

 
 しかし、実家が秋田県の私が「ちょっと里帰りして蓮を預ける」と、往復の飛行機代でぱっと6万円消えてしまう。



 お金もないし、最初の2ヶ月間はなんとか一人で育児をしていたが、そのうち帰りの遅い夫に苛立つようになってしまった。

 もちろん、夫は遊んでいるわけではなく、家族のために働いていると分かっているのだけれど、抱っこグセのついた蓮を一日中あやし続け、甲高い泣き声を聞いていると、気が滅入り、つい夫に当たってしまった。


 特に、私にとってストレスだったのは、作品(小説)が全く書けなくなってしまったことだった。


 夫と話し合った結果、個人で(優しいおばあちゃんのご自宅で)やっている託児所を見つけ、現在は、週に1~2日、9:00~15:00まで預かってもらっている。


 おかげで、家事全般と、集中して執筆できる時間が作れるようになり、ずいぶん気持ちが楽になった。




 ただ、託児所の利用料金は、1時間800円。


 一回の料金が4800円で、週に2日×4週間だと、1ヶ月38,400円の出費だ。

 1ヶ月15,000円の育児手当では、到底まかなえないのが現状である。





 私が利用している託児所は、私の母と同年代くらいの、60代前半の女性がやっている。

 貰える年金も少ない今日、働きたいと考える60代の女性は多いのではないだろうか。

 子育てを経験し、孫までいるような彼女たちは、まさに育児のエキスパート。



 例えば、政府の育児支援事業の一環として、60代の女性が自宅で託児所開業することを推奨し、健康保険のような感じで、利用者が利用した料金の50%を給付するしくみがあったらいいなと思う。

 つまり、利用者は1時間400円で託児所を利用できる。

 1時間400円なら、6時間の利用でも2400円。

 これなら、ユニクロのカットソー1着分くらい。


 グッと預けやすくなる。


 転勤族のママさんは、大助かり!

 子供を預けて、習い事やエステに出かければ、経済も上向く。

 育児が楽になって、「もう一人産もうかしら」と考えるママさんも増えるかも。

 そしたら、少子化解消!


 
 託児所を開業した高齢者(?)の女性たちも、仕事が生きがいになって、日々の生活が楽しくなる。

 若い人との接点も出来て、孤独死問題も解消するかもしれない。

 稼いだお金で「たまには、温泉旅館に泊まろうかしら」とか、「孫に何か買ってあげようかしら」等と購買意欲が増し、経済も上向く!!



 良いことづくめじゃん!!





 と、一人悶々と考えている。















 
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