愛しの黒ライオン



「妬かせてやれば」と。


で、出来るわけ無いじゃないですか。そんな事が出来るのなら、初めからしてるんです。


熱くなった顔を下に向け顔をブンブンと振った。


「牡丹ちゃん、今日からここに住むのよね、2匹の狼は大丈夫なのかしら?」


ニコっと笑いながら声をかけて来たのは香織さん。


お淑やかに座り風斗さんとの距離はいたって普通。どうして、こうも沙耶さんと違うの?


「香織ちゃん、俺達は、狼じゃなくて紳士なの」



< 358 / 510 >

この作品をシェア

pagetop