姫と召使
昼食を終え自室に戻る。






高々と積まれた紙束をチラリと見、次に時計を見る。







1時23分…







さて、宿題を終わらせなくては…






勉強机に向かい紙束から一枚、紙を取る。








紙はウンザリするくらい外国語で埋め尽くされている。








コンコン…








小さく扉を叩く音がして


「お入りになって」


と声をかけるとガチャッと扉が開き、見知らぬ男の召使いが現れた。









「あら…見慣れない方ね…新しい召使いかしら?」








床を見ていた綺麗な赤い髪の少年がゆっくりと顔をあげる。







「お初にお目にかかります。
本日よりお世話になりますクリアスと申します。」









クリアスがペコリとお辞儀をする。









なかなか礼儀正しい少年だ。









「こちらこそ」









ニコリと微笑むとクリアスも微笑んだ。









綺麗…








はっ!私としたことが…なにを言ってるの…!








はあっ…きっと疲れているのだわ…










真っ赤になる顔を抑えクリアスから目を逸らす。











「アイム様、お飲物はいかがでしょうか?」











「い、いただきますわ」









クリアスが入り口の扉を開け、ティーポットやカップがのった手押し車を押して再び部屋に入る。
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