【完】狼ご主人様と子羊ちゃん
「ああ、ありがとう」
軽くお礼を言ってから席を立ち上がり、
アイツ―――美里の元に向かった。
美里がいるであろう更衣室に向かうと、
美里はまだ居なかった。
「美里ー、まだかー?」
「え!?ちょ、まっ……!」
そんな美里の慌てた声が聞こえて、次に
ガシャーンッという轟音と「キャ―――
!」という美里の叫びが聞こえてきた。
……何やってんだよ。
思わず頬を緩ませていると、疲れきった
表情の美里が出てきて。
―――思わず。
「すげ……」