【完】狼ご主人様と子羊ちゃん
「あの!さっきのは……」
「いい」
言い訳をしようとしたら被せられた声。
辻宮は切なそうに笑いながら、私を手で
制した。
「いいんだ。それで。……俺に依存しな
いくらいで……」
「え…」
「美里はそれで良いんだよ」
そう言った辻宮の声はどこか切なくて、
胸が締め付けられるのに。
それでも私は―――
「はい……」
辻宮のその切な気な笑顔の理由も、弱気
な声の理由さえ。
尋ねることが出来なかった。
やがてそれから10分が経ち。